ここでは初めて新規案件の広告運用を任されたとき、どんな手順で業務を進めていくか解説していきます。
目次
1.お客様から必要な情報をヒアリングする
1.ヒアリングシートを用いて広告運用の目的、目標を理解する
広告運用を任される上で最も重要なポイントが、お客様のビジネスのターゲットとその内容を深く理解することです。
そこでまずお客様がなにを求めているか明確に聞き出すため「ヒアリングシート」を用いて、広告運用に必要な情報を洗い出します。
そこでまずはヒアリングシートについて解説します。
ヒアリングシートはこちらからダウンロードしてください。
2.ヒアリングシートの使い方
上記にてヒアリングシートをダウンロードしたら、ヒアリングシートに必要な情報を記入していきます。
※ヒアリングシートを直接お客様にお送りして記入いただく場合もありますが適宜対応してください。
1.基本情報
顧客名、ホームページURL、販売・アピールしたい商品、ランディング先URL(LP)など広告運用をする上で基本的な情報を記述します。
競合サイトの情報は、競合の研究のためにも利用できますが、ベンチマークとしている企業があれば、施策の参考にするという利用方法も考えられます。広告文、出稿キーワード、ランディングページなど、ベンチマーク企業の研究をすることで、同じターゲットに対してどのような施策が有効なのかデータを集めることが可能です。
月額広告予算、目標獲得数、目標獲得単価(CPA)、目標成約単価(CPO)は、主に弊社がコンバージョン設定をする際に用います。キーワードプランナーや、これまでの運用実績から、それらの数値が妥当かを検討した上で最終決定します。
2.広告主ビジネス基本情報
ターゲット層(ペルソナ)は、「性別」「年代」「地域」といった定量的な指標でターゲット層を把握します。そのうえで、「ターゲットはどのような志向性や生活様式を持った人々なのか」、あるいは「これまで契約に至った顧客にはどのような人が多かったのか」といった定性的な「ターゲット属性(ペルソナ)」を理解します。
商品購入・サービス契約をした場合に、その一人当たりの顧客が会社に提供する売上総額(LTV)と利益額では、顧客が企業にとっての金銭的価値としてどのように定義されていて、企業の収益性がどの程度であるか、新規顧客の獲得にどれくらいの費用をかけることができるかを知るための重要な指標になります。
サービス内容/他社との差別ポイントの情報は、主に広告文を作成するときに使用します。強みをアピールすることで、ターゲットに有益な情報を届けることができます。また、ランディングページでアピールしている内容と広告の内容に齟齬が出ないよう事前にそれらの内容をすり合わせるという目的もあります。
成果達成ポイントは、広告で目指す成果を指します。Web経由の購入の増加、Web経由のリード数の増加、Web経由の電話問い合わせの増加など、お客様のビジネス目標に合わせた期待を伺います。
広告掲載希望の媒体は、広告配信したい媒体をお聞きします。また、複数の媒体がある場合は媒体ごとに予算を振り分けるのですが、お客様の目標値に対して各媒体の予算が少ない場合、広告表示機会の減少に伴って機会損失が発生する可能性が高まります。
WEB広告の実施経験については、現在の社内での運用状況や、弊社を利用するに至った背景もお聞きします。これらを聞くことで、お客様が、現在何に課題感を持っていて、それは弊社で解決できるのかが明確になります。
ここまでヒアリングシートについてと、使い方について解説しました。
次に作成したヒアリングシートを用いて、提案内容の作成について解説します。
2.提案内容を作成する
効果を出すためには、きちんと戦略を立ててターゲットなどを定め、広告配信する目的を決めていくというプランニングをする必要があります。ここではいただいたヒアリングシートを参考に、決められた広告予算と配信期間内で、どのような運用方法で成果を達成するかの提案内容を作成する作業になります。
提案内容を作成する前に、ヒアリングシートでは確認できなかったことを確認する必要があります。
場面によって確認事項が異なるので、下記にまとめました。
提案内容作成前に確認する事項
ディスプレイ広告、SNS広告の場合
- 広告に使用するバナーのデータはいただけるのか?又は素材をいただいてこちらで作成をするのか?
Facebook・Instagram広告の場合
- Facebookページのご用意はあるか?無い場合はお客様側で作成されるか、弊社で作成したほうが良いか?
- Instagram広告の場合、Instagramアカウントのご用意はあるか?(無くても広告配信は可能なので有無の確認を)
達成指標が「お問合せ、資料請求の獲得」などの場合の確認事項
- 成果地点、CVポイント(コンバージョンポイント)となるCTA、サンクスページはどこになるか?
上記よくある確認事項としてまとめました。他にもその時々によって確認するべきことがありますが、最初は気づけないこともありますので周りの先輩方に相談しつつ進めてください。
配信シミュレーションの作成
確認事項の洗い出しができたら、ヒアリングシートを参考に広告の配信シミュレーションを作成します。
シミュレーション作成手順はこちらを参照してください。
提案内容をまとめる
提案内容を纏めるため、資料を作成する場合もあります。
提案資料の作成方法についてはこちらを参照してください。
提案資料を作成せずに簡易的な内容で提案をする場合もありますが、提案内容として最低限下記の情報をまとめると良いでしょう。
- 予算
- 配信期間
- 成果指標(例:お問合せ・資料請求の獲得)
- 媒体(例:Facebook,instagram広告、Googleリスティング広告)
- ターゲティング(例:○○に在住で○○に興味関心がある25歳~35歳くらいの男女)
- ランディング先
- 配信デバイス(例:PC、スマホ、タブレット)
- 配信範囲(例:長野県佐久市から半径30km程度)
- 配信時間(例:24時間配信)
- コンバージョン計測(例:お問合せ・資料請求ボタンタップ、電話番号タップ)
- 配信シミュレーション
提案内容または提案資料を作成したら、お客様へ送付します。
その際、メール又はチャットワークなどお客様と連絡しやすい方法で送付してください。
3.契約書の発行・締結・管理をする
提案内容送付後、お客様からOK(発注)をいただいたら契約書の発行、締結、管理の作業を行います。
契約書の発行、締結、管理について、詳しくはこちらを参照してください。
4.入稿シート作成、バナー制作の依頼をする
契約書をお客様に送付し返却されるまでの間、広告配信準備を進めていきます。
検索広告、ディスプレイ広告とそれぞれフローが異なります。
検索広告の場合
GoogleやYahooの広告アカウントに、広告文やキーワードを1個1個設定するのは時間と手間がかかるので
Google Ads EditorやYahooのキャンペーンエディターというツールを使って一括で設定しています。
その際にこちらの「入稿シート」を用いて設定していきます。
入稿シートの作成方法についてはこちらを参照してください。
ディスプレイ、SNS広告の場合
広告バナー等のクリエィティブを弊社側で作成することになった場合、どのようなデザインにするのか、制作を誰に依頼するのかなどのフローがあります。
ディスプレイ、SNS広告のバナー制作準備についてはこちらを参照してください。
5.広告アカウントの作成・配信準備をする
入稿シートの作成後、またはバナー作成と同時進行しながら使用する媒体の広告アカウントを作成します。
各広告アカウントの作成方法については下記リンクを参照してください。
【Google広告】アカウントの新規作成方法について http://oslp.xsrv.jp/katimake/google_002
【Yahoo広告】アカウントの新規作成方法について http://oslp.xsrv.jp/katimake/yahoo_002
6.アカウント改善をする
実際に広告配信が開始されたら、広告効果を最大限にするためアカウントの改善を行っていきます。
具体的な運用・改善方法については下記リンクを参照してください。
【業務関連】広告アカウントの運用・改善方法について http://oslp.xsrv.jp/katimake/works_004
7.月初に定例業務をする
広告配信をした翌月月初に行う定例業務があります。
- DB(データベース)への入力作業(毎月初2営業日に実施)
- 月次レポート作成・提出(作成は毎月初2営業日以降から、提出は毎月初5営業日以内)
- 請求書の作成・送付
各作業の詳しい記事は下記から参照してください。
DB(データベース)への入力作業について
【業務関連】DBの月初入力作業について http://oslp.xsrv.jp/katimake/works_006
月次レポート作成・提出について
【業務関連】月次レポート作成方法・シロフネ使い方 http://oslp.xsrv.jp/katimake/works_009
請求書の作成・送付について
【業務関連】請求書の発行について http://oslp.xsrv.jp/katimake/works_005